箱庭計画18~自動運転テスト(信号制御編3)~
2018年 05月 21日
今回のテーマは nucky信号機デコーダFSG1を機能させてみる です。
以下の流れで進めます。
信号機デコーダを試すため、テスト用のマップを用意し直しました。
左上は方向てこです。
線路脇に信号機を5個並べたのは、自身の信号よりも最大で5閉そく先まで在線状況を見るからです。つまり、5現示型信号で京急のYGフリッカーも用いる場合、G現示となるのは5区間先の閉そくまで全て列車が居ないこと、となります。
また、S88センサーで在線/非在線をコントロールする代わりにポイントの開通方向で在線/非在線の表現を代替してみました。レールを敷いたりS88Detectorを設置しなくても擬似的にすぐ切り替えられます。
マップファイル SignalTest.map のダウンロード
ルートファイル SignalTest.rte のダウンロード
nucky信号機デコーダFSG1をユニバーサル基板上に構築しました。
本体部分は専用基板頒布品を使えば楽に作れますが、はんだ付けやユニバーサル基板使用の練習のため・・・というより月々の小遣いから費用捻出できず(汗)、頒布基板は使いませんでした。(nuckyさまには改めて還元せねば・・・)
【H/W】
公開されている回路図通りに結線すれば良し。信号機デコーダ3つ分をユニバーサル基板1枚に載せてます(試作なので部品配置は微妙に違いますが、回路的には同じ)。330Ωは持ち合わせの390Ωにて代用しました。5Vだから、LEDに供給される電流が15mAから13mAに減るだけのはず。
▼オモテ面。左が入力、右が出力。
【S/W】
PIC16F1827マイコンにhexファイルを書き込みます。
「信号機てこ条件」と「信号機点灯条件(1~5)」のCV値(11~22)を信号機ごとに個別設定する必要がありますが、今回はnuckyさまが公開されているサンプルファイルそのままのCV値で動くように前述のDesktopStationマップを定義しました。即ち、前述のマップ左上の方向てこ信号はアドレス1、線路際の信号機は左からアドレス2、3、4、5、6としており、実際にデコーダの挙動を見るのは線路際の左端(=アドレス2)の信号機です。
そのほか、信号機種別設定(CV1)の4灯式(YGフリッカー有効)への変更と、後述のとおり輝度を下げるため数値を255から050(CV2:G球)、150(CV3, 4:Y, R球)に変更して、MPLAB X IDE v4.15でasmファイルをコンパイルしたhexファイルをPICkit2で書き込みました。
(ご参考)
輝度を下げたデコーダ書込用 SignalTest.hex のダウンロード
当初はグリーンマックスのダミー信号機にチップLEDを組み込もうと考えてましたが、便利そうなモノをネットで発見。お世話になってみることにしました。
初めてのDMM 3Dプリント出力品利用です。4/10 19時にWebで発注し、4/13 17時に出荷完了のお知らせが。Expressサービス使うともっと早いらしい。
▼あれ、ランナーか細すぎてバラバラになってますね。
▼並べてみるとこんな感じ。16個分。
▼拡大して見るとデコボコしてるけど、黒だし小さいから多分目立たず大丈夫そう。
▼GM 2186 4燈式信号機とサイズ比較。全然許容範囲内。
▼これらのLEDで光らせてみましょう。
▼両面テープ上にLEDを並べて・・・。肉眼で向きを確認できるかどうかの限界!
▼ポリウレタン銅線をハンダ付け。細けぇ~。。団子になってるところも、光るなら気にしない!(直そうと熱を加えたらまた離線しちゃいそうだからね)
信号機デコーダにはDCC/MMシールドのレール向け出力から給電。
▼ここまでやった内容でYouTube!
動画にあるように、一度逆方向となるように方向てこを切り替えると、順方向に方向てこを戻しても信号機がR現示から変わらない状態となってしまいました。
・・・これでは単線自動閉そくが再現できない。。。
○:信号機デコーダの挙動確認に便利なDesktopStation用マップが作成できました。
○:ユニバーサル基板上でも信号機デコーダを構築できました。
○:信号機デコーダの「信号機てこ条件」と「信号機点灯条件(1~5)」にどの値を定義してあげればいいか理解できました。点灯条件1~5のうち指定不要な部分は、全然使わないアクセサリアドレスを指定すれば良いですね!
○:Nゲージサイズとして耐えうる信号機表示部分を作成できました。(細かい作業なので必要数を用意するには試練の道だけれど)
×:方向てこ切り替えによってR現示固定になってしまう問題点を解決しなければなりません。
⇒ 次号箱庭計画19にてひとまず解決しました。(2018/5/23 追記)
費用を計算してみると・・・以下の通り。
品名 | 個数 | 費用 |
---|---|---|
MicroAce A6381 京急1500形 | 1 | 11,196円 |
└送料 | 1 | 880円 |
PECO SL-302 フレキシブルレール | 1 | 820円 |
Nucky s88-N Train Detector | 1 | 5,000円 |
Nucky (入門セット) ・ワンコインデコーダ4.1 ・ワンコインFLデコーダ4.1 ・スマイルコネクタType-P(PIC版)アダプタ | 4 2 1 | 1,000円 |
電子部品@秋月 | - | 2,020円 |
Nucky Simple PICkit 2 | 1 | 2,000円 |
Arduino UNO R3互換機 | 1 | 500円 |
Desktop Station DCC/MM2 Shield R5E | 1 | 3,500円 |
└送料 | 1 | 120円 |
KATO 21-000 フレキシブル線路 | 8 | 2,072円 |
クレオス Mr.プライマー・サーフェイサー1000(グレータイプ) | 1 | 319円 |
KATO 24-810 ジョイント(12個入り) | 1 | 43円 |
TOMIX 1271 電動ポイントN-PR541-15(F)(完全選択式) | 1 | 1,936円 |
TOMIX 1272 電動ポイントN-PL541-15(F)(完全選択式) | 1 | 1,920円 |
TOMIX 1273 電動ポイントN-PR280-30(F)(完全選択式) | 1 | 1,890円 |
TOMIX 1278 電動ポイントN-CPR317/280-45(F)(完全選択式) | 1 | 2,880円 |
KATO 10-1307 京急2100形 基本セット(4両) | 1 | 10,800円 |
電子部品@秋月 | - | 2,235円 |
北急電鉄(YONEDEN)Nゲージ鉄道模型用4灯信号機16連(点灯化用)第1次改良品 (DMM 3Dプリント) | 1 | 3,456円 |
1608チップLED (赤/黄/青/青緑/電球色)@エルパラ | - | 3,830円 |
└送料 | 2 | 280円 |
総額(車両を除く) | 34,771円 |
箱庭計画17~自動運転テスト(信号制御編2)~
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箱庭計画9~デコーダを車載 3、4輛目~
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箱庭計画7~在線検知器の用意 動作確認編~
箱庭計画6~デコーダを車載~
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箱庭計画3~DCCシールド組立編~
箱庭計画2~在線検知器の用意 組立編~
箱庭計画1~計画発動~
信号が変わらないのは、たぶん、ポイントの命令が正しく信号機デコーダに行ってないためです。てこの操作で、永久ループにハマってないですか?
RTEファイルを見ましたが、DesktopStationの表示上のてこはアドレス1にしてますが、左上のポイントのアドレスは11になってます。
信号機デコーダ側の設定と矛盾が無いかも確認ください。
>3Dプリント
このプリントに掛かったお金は、プライスレス、でしょうか?料金表に書いてないので気になりました。
こんにちは。
てこ自体は信号機(アドレス1)と位置付け、他の信号機(アドレス2~6)のルート開通条件には信号機(アドレス1)が開通していることを指定しています。
また、ポイント(アドレス11)は信号機(アドレス1)を切り替えるためだけの存在で、ご覧くださったとおり、てこ=信号機(アドレス1)の開通条件にポイント(アドレス11)開通を指定した形です。
トリッキーな定義でしたでしょうか?
近日中に、ルート開通の条件に信号機ではなくポイントを指定して再試験してみたいと思います。
3Dプリント費用は表に載せてましたがちょっと分かりづらかったですね、「DMM 3Dプリント」と追記しておきました。